冬の時期、暖房で暖かい居間などと暖房のない脱衣所や浴室との温度差が10℃以上になります。
このような温度環境下で入浴する場合、暖かい居間から寒い脱衣所や浴室への移動、そして熱い湯船への移動という小さな動きのなかでの急激な温度変化が短時間のうちに起こり、これに伴って、血圧の急激な上昇や下降が引き起こされます。これを、ヒートショックといいます。
ヒートショックは体に大きな負担をかけるため、冬の入浴中に起こる突然死の大きな要因となります。
たとえば、急激に血圧が上昇した場合は脳出血や脳梗塞、心筋梗塞などで死亡する恐れがあります。
逆に、急激に血圧が低下した場合は脳貧血を引き起こし浴槽でめまいを生じてけがをしたり、溺れたりする危険性があります。
少なくとも交通事故の2倍の死亡数であり、大きな問題です。
浴槽内溺死の8割以上は高齢者であり、その最大の原因と考えられています。