本物の木は、乾燥すれば水分を吐き出し、湿度が多い時は水分を吸い込むことで、快適な環境を調整してくれる自然素材です。
冬でもほんのり温かい木の感触、優しい香りなど、木には人に癒しを与える効果があります。
木の癒し効果は科学的にも証明されていて、木からはフィトンチッドという物質が出ています。
これは脳内を落ち着かせるアルファ波を増加させる物で、防カビ・防菌・防虫・消臭効果もあります。
私たちの周りには木に見せかけた「木目調」があふれています。
一見、本物の木(無垢)に見えても、実は触ってみると本物の木ではなかったり、触ってみてもわかりにくい物もあります。建築業界で働いていればそれが本物の木かどうかはすぐにわかりますが、そうでなければなかなか解らないものですよね。
本物の木でなければ当然フィトンチッドは出ない為、癒し効果も無ければ防カビ・防菌・防虫・消臭効果もありません。
私たちの周りの木ではない「木目調」にはどんな物があるか、ご紹介します。
合板のフローリングは多くの住宅で使用されています。
これは下地の合板の上に、木目調のプリントシートを貼ったもの。
頻繁に歩く場所の表面が摩耗し、剥がれて白くなります。夏場はベトつき、静電気により埃を吸い寄せやすい材料です。
ほとんどの室内ドアは木目調のシートを貼った物です。
木の良い香りがしないどころか、接着剤の匂いがします。
無垢の床と漆喰の壁で自然素材にこだわった家を建てても、ドアが1つ入るだけで匂いに違和感が生れます。
木目調のシートを貼った家具なら何とか見分けがつくでしょう。
さらに見分けがつきにくいのが、突板(つきいた)を貼った物。
突板とは0.2㎜程度の薄い板です。
これは本物の木をスライスした物なので、本当に見分けがつきにくいです。
私が大好きなメーカーも、主婦の皆さんに大人気の家具メーカーも、ほとんどがシート貼りか突板貼りです。
無垢ではない商品を紹介しましたが、それらの商品を否定している訳ではありません。
家の中の物全て無垢で揃えるのはとても費用がかかってしまいます。
とにかくそれらが木ではないという事を知っておいていただきたかったのです。
これからマイホームを計画するお客様は、できるだけたくさんの範囲で本物の木を取り入れてみてください。
そうすることでリラックスできる空間になります。
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