美しいデザインとそうでないデザインがあります。
「美しい」の価値観は人それぞれなので一概には言えませんが、昔ながらの日本建築には、ある一定の法則があります。
美しい物は何十年、何百年経っても「美しい」と評価されます。
理由を知ると、きっと現代の建築のヒントにも繋がると思います。
木、漆喰の白壁、瓦など、ほとんどが自然素材でできている。
色はほとんど無く、とにかくシンプル。
左右対称になっていたり、同じデザインが繰り返されていて、単純明快である。
軒が深いことで陰影ができ、奥行きを感じさせる。
同時に奥ゆかしさを感じさせる。
仏塔(仏の遺骨などを納めた塔)は、火災・老朽・廻りの樹木の転倒で失われることはあっても、地震により倒壊したことはありません。
構造にはいくつか種類がありますが、その中でも積み重ね方式についてご説明します。
石手寺三重塔(松山市)
※国の重要文化財
興願寺三重塔(四国中央市三島宮川)
※県の文化財
興隆寺三重塔(西条市丹原町古田)
※県の文化財
今回の勉強会では、今後五重塔を設計する場合の注意点も勉強しました。
(中には実際に建てようとしている方も居ました!)
今、五重塔を建築しようと思っても、中央部分に使える柱が日本には無いそうです。それも悲しい事ですね。
石手寺が出来たのは鎌倉時代。情報を入手するのが困難で、物を集めるのも大変な時代に「倒壊しない、美しい建物」を建てた先人はやっぱり偉大ですね。金物も使わずに、木の特性を生かしていたのですから。
せっかく日本に生まれたからには、日本建築の良さを守り続けたいと思いました。
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