・田舎暮らしに疲れた人
・家族の為に頑張りすぎている人
・生きるのに疲れた人
今治の近くの島がこの物語の舞台でした。
どこの島かは書かれていないのですが、おそらく伯方島辺りじゃないかと想像していました。
今治や、国際ホテル、松山空港など、知った名前が出てくる小説は初めてだったので
何だか友人の話を聞いているような気分になりました。
~~~ここからはネタバレも含みますので、ご注意ください。~~~
メインのテーマは恋愛です。
そこに
毒親で苦しむ子の問題、
「ヤングケアラー」という家族のお世話を子供が行っている家庭の問題、
女性が働いてまともに収入を得ることの難しさ、
など様々な問題がリアルに描かれています。
様々な問題が詰め込まれているから、誰でもどこか共感できる部分があると思います。
リアルすぎて、最初に言ったように、友人の話を聞いているような気分になるのです。
前半の主人公たちの恋愛が上手く進んでいる時は、
読み進めるのが苦痛でした。
物語が複雑な問題を抱えていくたびに、どんどん引き込まれていきました。
「この先どうなるのー(涙)」と、すごく辛い気分で読み進めました。
物語の最大のテーマは「自分の人生を自分の好きなように、自分で選んで生きる」という事だと思います。
私だったら「住みたくて松山に住んでいる。これは親の為じゃない。子の為でもない。」と再確認できました。
この本の魅力は、プロローグとエピローグにもあります。
プロローグの時点では、「…ん?どういう事?」とハテナの連続でした。
そもそも私は登場人物の名前を覚えるのが苦手なので、よくわからないまま進めていました。
エピローグで見事に「あぁここに繋がってくるんだ!!!」と感動しました。
とても面白く、感情を揺さぶられたので、また読みたいと思いました。
一番上へ戻る
一番上へ戻る