初めてのお施主様との出会いは、現在7才のお子様が1歳ぐらいの赤ちゃんの時でした。
ご夫婦も私も若かったので、
お互い「若いのにしっかりしてるなぁ~」という印象でした。
たくさんご夫婦で話し合い、悩んだ結果「今じゃない」と思ったそうです。
「家づくりをもう一度頑張ってみたい」と思い、いろいろな建築会社を周っている中で、
また私の顔を情報誌で見てピンときたそうです。
久しぶりにお会いするとすぐにわかりました。
お話ししてすぐにRESTを気に入ってくださり、そこからは間取りを何度も一緒に考えました。
間取りづくりの話はまた別の記事で。
たくさん練ったからこそ、良い家になったと思います。
ご夫婦ともに、「身体のつくり」に詳しく、日頃から身体を動かす事を大事にされていました。
ストレッチをしながら打ち合わせした日もありました(笑)
お子様が楽しみながら自然に基礎体力がつくようにという願いを込めて、家の中でいろんなアスレチックを考えました。
ホールド(持つ所)を、どこに付けるかで、上級・中級・初級と難易度を変える事が出来ます。
今は初級モードで付けているので、お子様たちはスイスイ上に登っています。
ボルダリングの下の部分は小上がりの畳敷き。
ここでストレッチをしたり、お子様の遊び場になったりします。
お子様のおもちゃを片付ける為に、引き出し収納も造りました。
お子様が2人乗ってゆらゆら揺れてもびくともしません。
梁さえあれば付ける事が出来ます。
朝起きてとりあえず一回登るそうです。
天井高が2.8mぐらいあるのですが、お子様たちは怖がる事もなく楽しそうに登っています。
うんてい同士のあき寸法によって難易度が決まります。
1本ずつが近いほど簡単なんですが、中級ぐらいのあき寸法で取り付けました。ご家族全員、スイスイ進んでいました。
最近、照明の主流はダウンライトです。
分散出来るし、埋め込みでスッキリするからです。
でも、今回のお施主は「ダウンライトを出来るだけ入れたくない」とおっしゃっていました。
その理由はズバリ
「綺麗な天井そのものを楽しみたいから」
と。
・何もない真っ白のしっくいの天井
・梁だけが際立つ天井
・板張りの天井
それぞれを味わいたいと。
その為に間接照明を多く配置し、明るさが足りるかどうかの照度計算等もしました。
「洗面所のドアはリビングから丸見えだから、普通のドアじゃなくて、そこにドアがあるとわからないようなドアにしたい」
と。
隠し扉風にしました。
現代風の忍者屋敷だと思ってください。
天井まであり、金具が表面に出ないようにしました。
こう見えて、鍵もちゃんとかかります。
洗面所と脱衣所を分けて、ロールスクリーンで仕切りました。
ロールスクリーンは埋め込んで、隠しておけるようにしています。
脱衣所に幹太くん(ガス乾燥機)を設置しました。
速くて安く衣類が乾くので、家事が楽になります。
洗面台の水栓は
・伸びる
・当然お湯も出る
・シャワーに切り替えが出来る
・かっこいいデザイン
このどれも妥協しない物を探しました。
お客様も夜な夜な水栓探しを手伝ってくれました。
鉄骨階段は、既製品でもありますが、私が設計する間取りでは、どうしても既製品の鉄骨階段は入らず、オーダーメイドしています。
鉄骨屋さんが現場に数回測りに来てくれて、
完成してすぐに、入るかどうかの確認をしに持ってきてくれて、
また持って帰って塗装をして、
再搬入してくれました。
相当たくさんの職人さんを泣かせた階段です。
先ほどまで話していたのは子世帯でした。
ここからは親世帯をご紹介します。
ご飯を作って食べて、すぐに横になれます。
キッチンはタカラスタンダードのホーローキッチン。
幅1800で一番作業スペースが多いタイプを探したら、このキッチンにたどり着きました。
お父様は一日のほとんどをこの書斎で過ごされる為、明るく居心地の良いスペースとなるように設計しました。
調べ物をする事が多いとの事で、本棚を壁一面全体に作りました。
ご自宅で仕事をされている為、集中出来るように生活感が視界に入らないようにしました。
1階から2階へ行く時に、気持ちを仕事モードに切り替える事が出来ます。
一番眺めが良く、陽あたりの良い場所に配置しましたが、とっても良い判断だったと思います。
大きな窓から外を眺めながら働けるのは、私にとっても憧れです。
書斎に行く為だけの階段。
何とも贅沢。
この日はあいにくの雨ですが。
このお家に携わって、たくさんの分野の知識を得る事が出来ました。
少しも妥協せず、しかも常にRESTの事を気にかけてくださったお客様に、感謝します。
RESTで数年に渡るマイホームの夢を叶えてくださり、本当にありがとうございました。
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